進学の節目にいただく入学祝い。
貰ったらお返しをするの?
何かメッセージを添える?
など、気になる細かいポイントがたくさん。
ここでは、入学祝いをいただいた方が贈る「お礼」に注目し、贈るタイミングやお礼状の文例などをご紹介します。
入学祝いのお返し・内祝いを贈るかどうかも含め、悩んでいる方はぜひ参考になさってください。
入学祝いを貰ったら「お礼状」の前に「お礼」
お祝いをくださった方には、まずはお礼をするのが世の中のマナー。
お礼があるとないとでは、その後の印象も大きく変わってくるものです。
いつ頃までに、何をするべきなのか。
まずはタイミングや内容を押さえましょう。
入学祝いのお礼はマスト!翌日中までに連絡しよう
入学祝いをいただいたら、まずはお礼の気持ちを伝えましょう。
可能ならばお祝いをいただいた当日中、遅くとも翌日いっぱいまでには連絡をするようにしましょう。
電話、メール、LINEなどさまざまなコミュニケーション手段がありますが、何を使っても失礼にはあたりません。
入学祝いのお礼状はできるだけ早めに手配しよう
上記のような電話・メールを用いたお礼を差し上げたうえで、改めてお手紙の「お礼状」を贈るのが本来のマナーです。
入学内祝いとして何か品物を贈る場合は、必ずお礼状を添えて贈ります。
入学祝いをいただいたらできるだけ早く、遅くとも3週間以内にはお礼状が相手の手元に届くよう、手配するのがベストです。
入学祝いのお返し・内祝いの考え方
「子どもの成長に関するお祝い事にお返しは不要」と聞いたことはありませんか。
子どもは基本的に収入がないため、お返しという考え方がそもそも生じなかったという経緯があるようです。
しかし、現代では「内祝い」が「お返し」とほぼ同義になってきたなど、様々な文化的背景の変化もあって、内祝いを贈る方が増えています。
品物を贈ったほうが、より感謝の気持ちを表しやすいと考える人も多そうです。
贈って嫌がられるものではないので、入学内祝いを検討してみてはいかがでしょうか。

ただし、慣習なので地域差による部分が大きいことも確か。
確実なマナーを押さえておきたい場合は、住んでいる地域の人に確認してください。
・入学祝いのお礼は当日、もしくは翌日中に
・電話、メールなどツールは不問
・今は入学祝いのお返しを贈る方が多い
・地域差を考慮して
入学祝いのお礼状、何を書けばいい?
お礼状なんて書いたことない!そんな人が大半だと思われます。
ある程度の定型を参考に、ポイントを踏まえた文面であれば問題なし。
押さえるべきポイントを把握して、気持ちが伝わるお礼状を作成しましょう。
入れるべき「ポイント」はこれだ!
一般的なお礼状の定型として、入れておきたい文章は以下の通りです。
・時候の挨拶
・いただいた物へのお礼
・近況
・またどうぞよろしくお願いします(結び)
時候の挨拶
時候の挨拶とは、季節を表す言葉を用いた、挨拶に欠かせない一文。
入学祝いのお返しなので、3月~5月の例を挙げてみました。
お礼状を出す時期にあわせて、下記の例を参考に自分なりの季節を表す言葉を紡いでも良いでしょう。
3月:早春の候、陽春の候、日差しが春の訪れを告げるころとなりました など
4月:仲春の候、春暖の候、すっかり春めいてまいりました など
5月:晩春の候、薫風の候、新緑の候、風薫るさわやかな季節となりました など
■参考:
ミドリ 手紙の書き方 時候の挨拶 3月(弥生)
https://www.midori-japan.co.jp/letter/letter-manners/jikouaisatsu/4310
ミドリ 手紙の書き方 時候の挨拶 4月(卯月)
https://www.midori-japan.co.jp/letter/letter-manners/jikouaisatsu/4312
ミドリ 手紙の書き方 時候の挨拶 5月(皐月)
https://www.midori-japan.co.jp/letter/letter-manners/jikouaisatsu/4314
お礼
このお礼状のメインとなる部分です。
お金をいただいた場合は「お心遣いありがとうございました」や「学校生活に必要なものに使わせていただきました」などと添え、感謝の気持ちを伝えます。
図書券や学校生活で使用するものをいただいた場合は、
「大好きな●●の本を購入し、楽しみに読んでいます」
や
「学校で大切に使っています」
など、実際に使用している様子を添えても良いでしょう。
近況
学校に通い始めてから、どんな生活を送っているのかを伝えましょう。
「お友達がたくさんできました」
「勉強を頑張っています」
「毎日楽しく学校に通っています」
など、楽しそうな様子が伝わるといいですね。
中学生以上が自らお礼状を書く際は、●●部に入りました、こんなことをやっています、など、自分の言葉でもう少し詳細に書き添えられると、相手の方にも喜んでもらえます。
結びの言葉
今後のこと、相手の健康を気遣う一文を入れて結びましょう。
近況の続きに触れても良いですし、今度また改めて伺います、といったことでも構いません。
お付き合いが続いていくことを踏まえ、今後ともよろしくお願いいたします、という意味を込めて一文入れると良いでしょう。
記名
小学生など、文章をまだ書くことができない子どもの場合は親と子どもの名前を連名で、自らお礼状を書く中学生以上の場合は自分自身の名前を結びに入れます。
入学祝いのお礼状 例文集
親が子どもの代わりに書く場合
【例文1】
拝啓
仲春の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。
この度は、●●(子の名前)の入学に際し、お心遣いをありがとうございました。
身体の半分もあろうかという大きなランドセルを背負い、毎日元気に学校に通っています。お友達もたくさんできたようで、とても楽しそうです。
落ち着きましたら、息子と顔を見せに伺えればと存じます。
まだまだ朝晩肌寒い日も続きますので、何卒ご自愛くださいませ。
敬具
【例文2】内祝いに添えて贈る場合
拝啓
だんだんと春めいてまいりました。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
この度は、●●(子の名前)の入学祝いに△△(品物名)を頂戴しまして、ありがとうございました。
××(相手の名前)さんのお心遣いに、●●(子の名前)も大変喜んでおります。
心ばかりの品物ではございますが、よろしければご笑納ください。
先日入学式も終わり、学校生活にも徐々に慣れてきたようです。
お友達のこと、その日の授業のことなど、毎日あった様々な出来事を話している様子からも、学校生活を楽しんでいることが伝わってきます。
またお会いできる日を親子ともども、楽しみにしております。
まだまだ油断ならない世情ではありますが、何卒ご自愛くださいませ。
敬具
本人が書く場合(中学生以上)
【例文3】
謹啓
新緑がまぶしい季節となってまいりました。いかがお過ごしでしょうか。
先日は、入学のお祝いをいただきましてありがとうございました。
●●部に入部し、いただいたお祝いで△△を購入させていただきました。
部活動、勉強共に新しいことに日々直面しており、大変刺激的な毎日を過ごしております。
落ち着きましたら、また改めて伺えればと思います。
季節の変わり目ですが、くれぐれもご自愛くださいませ。
謹白
【例文4】小学生が一筆添える場合
にゅうがくのおいわいありがとうございました。
またあそびにいくね。
まだ長い文章が書けるわけではないので、小学生であれば一言書き添えるだけで十分です。
祖父母に贈るものであれば、似顔絵を書き添えるなどしても良いですね。
こんなときどうする?入学祝いのお礼状レスキュー
お礼状を出すのが遅れた場合
入学祝いをいただいてから1か月以上経ってしまった…!
新生活のドタバタやうっかりで、ついお礼状を送らないまま時間が経ってしまうこともあるかもしれません。
この場合、一番のNGは「送らないでそのままにしておく」こと!
遅れてしまっても、素直に遅れてしまったことを詫びたうえでお礼状を贈りましょう。
上記の文例に加えて、一言遅れてしまったことへのお詫びがあればOK。
【例文5】
拝啓
新緑が目に鮮やかな季節となりました。
いかがお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。
先日は●●(子の名前)の入学に際し、お心遣いを賜りましてありがとうございました。
本来であれば早くお礼を申し上げるべきところ、遅くなってしまいましたことをお詫び申し上げます。
●●は学校が毎日楽しくて仕方ないようです。
勉強に、遊びに、親の目から見ても充実した毎日を過ごしているように思います。
季節の変わり目ですので、何卒ご自愛くださいませ。
敬具
遅れてしまった場合は特に、手書きで手紙を添えられるとより気持ちが伝わります。
まとめ
ここまでのポイントをまとめました。
・入学祝いをいただいたら翌日中までに電話などでお礼をする
・お礼状は、できるだけ早く!お祝いをいただいてから3週間以内には送る
・お返し・内祝いを贈ったほうがより感謝の気持ちが伝わる場合もある
・お礼の文章は4つのポイントを押さえればOK
・遅れてしまっても、素直に詫びてお礼状を贈る
お礼の文章となると、マナーやしきたりが気になってなかなか書き出せない、という方もいるのではないでしょうか。
この記事を参考に、まずは何をするべきか整理してみるのもよいですね。
また、入学祝いのお返し・内祝いを贈る場合、各事業者が「メッセージカード」を用意しています。
写真入り、定型文など様々なバリエーションから選ぶことができるので、こうしたサービスを利用してみるのもよいでしょう。

他にも、入学祝いのお返し・内祝いにぴったりの品を紹介した記事もありますので、こちらもぜひ参考になさってくださいね。
